たしなみの言葉20「振り出し」

「振出(ふりだし)」という金平糖やあられなど

小粒のお菓子を入れる小型の菓子器があります。

これは茶箱に入れて持ち歩く、コンパクトな携帯用の器で、

とても可愛らしいものです。

 

「振出」

中に入っているお菓子を振り出して出すことから、そう呼ばれています。

 

「振り出し」

そういえば、子どものころ、よく双六(すごろく)遊びをしました。

双六のスタート地点は「振り出し」

どんなに先へ進んでも、「振り出しに戻る」と出れば、

最初に戻らなければいけなかったのが、悔しかったし、がっかりでしたね。

 

「振り出しに戻る」は、

それまで積み上げてきた合意が崩れたり、努力が実らなかったりして、

初めからやり直すこと

に転じて使われています。

日常でこんなことがありますね。

パソコンで長文を打っていたのに、

バックアップをとっていなかったために消えてしまった。

また振り出しに戻って打ち直さなければいけない・・。

こんな苦い経験をなさったこともあると思います。

それまでかけてきた時間や労力を思えばがっかりすることも多いですね。

 

でも、思い直して、

それまでの経験は必ずや生きてくるはず。

現代では「リセット」とも言い換えることができるでしょうか。

体もため込んだ疲労をリセット。

心もリセット。

 

今日も「振り出し」に戻って、

初心に戻ればこそ、

目の前に飛び込んでくる世界が新鮮に見えてくるはずです。

ゼロにした分、得るものも入ってくるものも、大きい、大きい。

きっとそこに気がつくことが今回の学びだったのだと。

 

 

栗木さん23

 

 


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